上尾市内の家族、当事者、ボランティア、医療・福祉関係者の有志により1996に発足した「あげお福祉会」が運営する就労継続支援B型事業所「グリーンドア」さんを紹介します。
~「働く」を通して人生を豊かに~を活動方針に、2002年から事業を展開。作業を通した“社会貢献”、障害のある方々と地域の“協働”、適正価格での販売や受注による高い“収益”を目指して日々作業に取り組んでいる事業所です。
 利用者が行っている作業は主に清掃と、きのこの生産販売。「どちらの作業もほぼ100%体を動かすので、夏の猛暑や冬の寒波の中ではたいへんですが、チームワークで乗り切ります。その中で利用者はコミュニケーション能力や体力がつき、働く自信をつけています」と支援員の柳澤迎輝さんは話します。
 清掃事業では、マンション・アパートの共有部分の巡回清掃や除草・植栽剪定を行っています。プロの清掃業者が使う業務用床洗浄機械も取り扱えるメンバーもいて、非常に丁寧な仕事をすると評価が高く、民間・公共施設からの受託を増やしています。


 2013年から始めたきのこの生産販売事業では、県内有数のしいたけ・きくらげ生産地になっています。きくらげは中国産が多く、国内で生産されている量はごくわずかしかありません。加えて、国産の多くは九州産のため、関東で生産されているきくらげには希少価値があるそうです。「乾燥きくらげと生きくらげを販売しています。生きくらげは刺身にしても美味しいですよ」と柳澤さん。しいたけは富富(トムトム)という品種をじっくり半年かけて育てます。直径8cm以上にもなる大ぶりで肉厚のしいたけは見た目にもインパクトがあり、栄養価が高くて美味しく、料亭などにも提供されているそう。夏場はきくらげ、秋冬にしいたけを栽培し、同事業所や市民農園(上尾市平塚)に隣接しているハウスで直売しているほか、ふれあいの店(上尾市役所1F)などでもお買い求めいただます。


きくらげとしいたけを生産しているグリーンドアハウス(上尾市平塚、市民農園隣接)

しいたけ栽培風景。温度と湿度の管理が大切。

半年かけてしいたけは大きく育ちます。

刺身としても食べられる生きくらげ(左)と、しいたけ(右)

 利用者の前年度平均工賃は時間額500円以上と、就労継続支援B型事業所では県内トップクラス。身に付けた能力を活かして企業へ就職する方がいるため、現在若干名の利用者を募集しています。
 「メンタルケアが大切と言われることが多くなってきたこの時代、精神疾患をもっと身近に感じていただき、“清掃・除草で困ったらグリーンドア”、“きのこと言ったらグリーンドア”という存在になっていきたいです」と、柳澤さんは瞳を輝かせながら語りました。

名称 社会福祉法人あげお福祉会
就労継続支援B型事業所 グリーンドア
所在地 上尾市緑丘2-2-11
電話番号 048-778-3532
リンク HP http://park1.wakwak.com/~ageofukushikai/
Instagram https://www.instagram.com/greendoor_ageo/