飯田製作所さんは1947年に上尾市柏座で開業し、1980年に領家工業団地に新社屋を竣工、本社工場を移転、1997年に三代目の飯田裕之さんが代表取締役に就任する際に「株式会社 飯田製作所」へ改組し現在に至ります。創業当時は温度計や時計の組立工場でしたが、1960年に今の金属プレス加工業へと業態転換したそうです。
金型設計からプレスして完成するまで一貫して自社で行う流れを「PRESS MAGIC(プレスマジック)」と呼び、完成した部品のクオリティの高さが同社の誇りでもあります。製造している部品の主力は、誰もが知る自動車メーカーや家電メーカーの部品のほか、通信機器、探知機、警報機器、OA機器などに使われている各種精密計器類です。商品のサイズは数十センチ~数ミリで、数十万個単位を月間で製造・納品しています。スマートメーターという電力計器内の「クリップ」と呼ばれる精密部品は、特殊な形状にプレスした銅合金に錫(すず)でメッキしていて、この精密機器を安定した品質・コストで造れるのは国内で同社を含め数社しかないそうです。
精密部品の材料は鉄、銅、銅合金、真鍮(しんちゅう)、ステンレスなど。数ミリ単位の加工品では、金型を造りプレス機を動かしながら、熟練工が目視や指先の感覚で1/10~1/100ミリの誤差を見極める検品を行います。「精密部品の仕上がりは、機械任せにはできません。コンピュータ制御された最新機械を導入しても、最後は人が品質を管理することで、部品の高いクオリティを維持しています」と飯田社長は語ってくださいました。
材料の調達と生産ラインの調整を行い、忠実にオンリーワン商品を作り続けている同社は、新規の受注が増える一方だそうです。飯田製作所さんは、依頼主の要望に沿った精密部品を、チャレンジ精神で日々マジックのように造り続けています。
プレス機の工程を見守る飯田社長
電力計器内で使われる特殊な部品「クリップ」と、PC内部部品、車両部品
1/100mm単位の加工・検査が必要になる極小部品。(中央は1円玉)
プレス加工途中で品質を管理する飯田社長
事業所外観
名称 | 株式会社 飯田製作所 |
所在地 | 上尾市領家1168-4 |
電話番号 | 048-781-3151 |
リンク | https://e-da.jp/ |