1930年代から機械・金物・食品工場などが操業したことにより工業都市としての下地が作られ、市内には業界内トップシェアを誇る企業、世界に流通する部品を製造する企業など、ものづくりの技術に優れた企業が多数あります。上尾商工会議所副会頭であり、上尾ものつくり協同組合副理事長、また上尾領家工業団地「領工会」会長でもある、㈱飯田製作所代表取締役 飯田裕之さんに、上尾の製造業についてお話しを伺いました。
昨秋開催された令和5年度 第48回あげお産業祭では、さまざまな市制施行65周年記念イベントが催され、2日間で9万6千人が来場しました。その中でも、NTTe-Sportsさんと秀明英光高校さんによる「eスポーツイベント」では、ミニ対戦ゲームやプログラミング教室が行われ、老若男女問わず大勢の方が参加し、賑わいをみせました。親子ロボット教室や、はたらくクルマの展示も好評だったそうです。
第48回あげお産業祭の工業フェア内で催されたeスポーツイベントには大勢の方が来場しました。
また令和6年1月に行われた「彩の国ビジネスアリーナ2024」では例年より展示規模を拡大し3ブースを利用して、上尾商工会議所に所属する製造業15社が出展し、製品展示や商談を行いました。新たに創設された、県内中小企業等の優れたDXの取組を表彰する「埼玉DX大賞」では、市内のスリーケ㈱さんが最優秀賞を受賞し、市内製造業のレベルの高さが示されたそうです。
彩の国ビジネスアリーナ2024の展示風景
㈱飯田製作所さんは、金型設計からプレスして完成するまでの一貫した工程を「PRESS MAGIC(プレスマジック)」と呼び、数十センチから数ミリ単位の精密部品を特殊技術で加工し、完成した部品のクオリティの高さを誇ります。現在、スマートメーターという電力計器内の精密部品や、ネイルサロンなどで使っているような小型リューターの部品づくりが主力製品になっているそうです。「生産人口が減少傾向にあり、製造工程でのロボット導入やAI化が進んでいますが、機械を扱うのは人です。専門性が上がれば上がるほど、人でなければできない仕事があります。上尾にはやる気がある製造業の経営者が多く、部品の発注を相互で行うなど、長い年月を経て培われた技術力と協力体制があります。今後も協力しあって共存共栄し、“ものづくりの街 あげお”をアピールしていきたいですね」と飯田さんは力強く語りました。
㈱飯田製作所 代表取締役 飯田裕之さん
㈱飯田製作所の加工部品一例
名称 | 株式会社 飯田製作所 |
場所 | 上尾市領家1168-4 |
リンク | https://e-da.jp/ |